こんにちは、
美味しいフルーツは沢山ありますが、
季節の果物って、特別美味しい気がしませんか?
桃やスイカやメロンに葡萄、、、
もう少ししたら、梨の美味しい季節ですね。
今日は、お馴染みの果物が宗教や信仰、
そして神々とどのように結びついているか、
深掘りしていきたいと思います。
古今東西の果物に関係する神様
果物は古来より豊穣、豊饒、愛情、豊かさなどのシンボルとして、
世界中の神話や伝承に登場してきました。
各地の神々は特定の果物と深く結びついていることが多く、
それらの果物が神々の性格や属性を象徴しています。
以下に、古今東西の果物に関連する神様の一部を紹介します。
ギリシャ神話:葡萄とディオニュソス(バッカス)
ギリシャ神話のディオニュソス神は葡萄、酒、
祝祭、喜劇の神として知られ、
ローマ神話ではバッカスと呼ばれます。
彼はワイン作りの発祥とされ、
祝祭や芸術のパトロンとされています。
彼は葡萄の神、つまりワインの神として知られています。
彼の象徴は葡萄蔓で、
祭りでは葡萄酒が豊富に流れました。
彼の物語は、喜びと楽しみ、
そして生命の連続性を祝福する象徴として、
多くの芸術作品や祭りに影響を与えてきました。
エジプト神話:イチジクとバステト
エジプト神話では、イチジクの木がバステトと
関連付けられています。
バステトは家庭と女性、出産を守護する女神で、
イチジクはその豊穣と生命力を象徴しています。
また、イチジクの葉は神聖視され、
さまざまな儀式や祭りで使われてきました。
ローマ神話:リンゴとヴィーナス
リンゴは愛と美の女神、ヴィーナスを象徴する
果物とされています。
リンゴの円形と赤い色は愛と美の象徴とされています。
ヴィーナスが手に持っている黄金のリンゴは、
彼女の美しさと魅力を象徴しています。
日本神話:桃とスサノオ
日本神話における最も有名な桃の話は、
八岐大蛇退治の話でしょう。
伝説では、英雄スサノオが大蛇を退治するために桃を用います。
桃は邪気を祓うとされるため、
スサノオが八岐大蛇に対抗するための
武器として使用したとされています。
ギリシャ神話:果物とデメテル
デメテルはギリシャ神話の穀物と豊穣の女神で、
パンの材料となる麦を含む果物の保護者でもあります。
ローマ神話:果物とポモナ
ポモナはローマ神話に登場する果樹の女神です。
彼女の名前はラテン語の"pomum"(果物)から来ています。
北欧神話:果物とフレイ
フレイは豊穣と繁栄を司る神で、果物や穀物を象徴します。
北欧神話:リンゴとフレイヤ
フレイヤは愛と美の女神で、
りんごを象徴とすることがあります。
これは、りんごが永遠の若さと美を象徴するとされていたからです。
メソポタミア神話:果物とフルーア
フルーアは古代メソポタミアの豊穣の女神で、
果物の豊かな収穫を司っていました。
ケルト神話:リンゴとアイディン
アイディンはケルト神話に登場する美と愛を司る女神で、
特に金色のリンゴと関連が深いです。
彼女の名前は「再生」を意味し、
その金色のリンゴは永遠の若さと健康を象徴します。
ギリシャ神話:リンゴとエリス
エリスは争いと混乱の女神で、
「一番美しい女神に」というメッセージが書かれた
金のリンゴを投げ入れて、美の神々の間で争いを引き起こしました。
エジプト神話:シカモアとハティ
ハティは果物の中でも特にシカモア(イチジクの一種)を
保護する女神で、死者の魂を樹上で守りました。
中国神話:桃と西王母
中国神話に登場する西王母は、
不老不死の象徴とされる「蟠桃」を管理しているとされます。
彼女の住むところ「蓬莱仙山」では、
数千年に一度この桃が実ると言われ、
この桃を食べると不老不死になるとされています。
アメリカ先住民の伝承:桃とハノ
アメリカ先住民の伝承に登場するハノは桃の木の精霊で、
人々に農業の知識を教えたとされています。
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以上のように、
世界中の神々は多くの果物と深く結びついています。
それぞれの神々がどのような果物と
関連づけられているかを理解することで、
その神々の本質や性格をより深く理解することができるでしょう。
日本の果物に関係する神様
日本には果物に関連する神様がいくつか存在します。
<農作物全般:果物>
大国主命(おおくにぬしのみこと)
日本神話に登場する神で、農業や商業を司ります。
豊穣と繁栄の象徴であるこの神様は、
果物の豊穣をも見守っているといえるでしょう。
倉稲魂神(うかのみたまのかみ)
日本神話における五穀の神で、
稲作をはじめとする農作物全般を司ります。
五穀の神として、
果物の成長と収穫も見守っていると考えられます。
大山祇神(おおやまつみのかみ)
大山祇神は山の神であり、
山で採れる果物や木々を司ります。
山野に自生する果物もこの神の管轄といえるでしょう。
<桃・柿・梨・さくらんぼ>
素戔嗚尊(すさのおのみこと)
素戔嗚尊は嵐と海の神で、特に桃に関連があります。
神話によると、素戔嗚尊は巨大な蛇、
八岐大蛇を退治する際に、桃を使用したとされています。
そのため、桃は邪気を払う力があるとされ、
鬼除けのシンボルとして広く使われています。
意富加牟豆美命(おおかむづみ)
日本神話に登場する桃であり神。
『古事記』では意富加牟豆美命と表記します。
「大いなる神のミ」の意味であるが、
大いなる神の実と解釈し、
「大神実命」と表記する場合もある。
『日本書紀』にも登場するが、名前は記されていません。
稲荷神(いなりのかみ)
稲荷神は商業と豊作、特に米の豊穣を司る神様で、
また狐を使い魔とすることで有名ですが、
果物の中でも特に柿に関連しているとされます。
稲荷神社では、お供え物として柿が用いられることが多いです。
豊受姫神(とようけひめのかみ)
神武天皇の妃である豊受姫神は、
穀物や果物の豊作をつかさどる女神で、
特に梨に縁が深いとされます。
木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)
富士山を神体とし、木々や花々をつかさどる女神で、
春に咲く桜を象徴しています。
桜は果物としてではなく花として認識されますが、
桜もまた果実をつける木であるため、
一部の文化では果物とも関連付けられます。
また、火の神とも関連しており、火と植物の生命力を象徴しています。
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これら以外にも、地域の神社や神道によっては、
特定の果物に関連した神様が祀られていることもあります。
たとえば、ある地域の神社が特定の果物の収穫を
守護する神様を祀っている、といった具体的な例が存在します。
ですが、これらは地域固有の信仰であるため、
全国的に共有された信仰とは異なる点に注意が必要です。
まとめ:果物と神々の結びつき
こうして見てくると、古今東西の神話や信仰において、
果物はその色彩や形状、生育の仕方からさまざまな象徴性を持ち、
神々と深く結びついてきました。
それは生命の連続性を示すものであったり、
豊穣や愛を象徴するものであったりと、
果物一つとってもその意味は深いものがあります。
古代の人々は、生活の中で直接触れることのできる
自然の一部を神々と結びつけることで、
神々への信仰や敬意を表現しました。
その一部が果物であり、その果物と神々との結びつきは、
私たちの日常生活や文化に深く影響を与えています。
おまけ:八岐大蛇退治に桃って登場してましたっけ?
この伝説は日本神話の一部であり、
古事記や日本書紀にも記録されています。
英雄スサノオが大蛇(やまたのおろち)を
退治するという物語は、非常に古い神話であり、
邪悪な力を打ち克つ正義の象徴とされています。
<物語は次のように進行します。>
スサノオが向かったところに、泣いている老夫婦と
その娘クシナダヒメがいました。
彼らは、八岐大蛇に7人の娘を食べられ、
残った最後の娘も間もなく食べられる運命にあると悲しんでいました。
スサノオはクシナダヒメを守ると約束し、
大蛇が現れる前に、その娘を籠の中に隠しました。
そして、スサノオは8つの酒樽を用意し、
それぞれに醸造した特別な酒を満たしました。
蛇が酒に酔ったところで、スサノオはその大蛇を
一つずつの頭から斬りつけ、退治しました。
ここで桃が登場します。
この神話における桃の具体的な役割はテキストによりますが、
一般的には、邪悪な存在を追い払う力があるとされています。
そのため、桃の木や桃の実はしばしば魔よけとして使われ、
家の入り口や境界に植えられました。
この物語では、スサノオが桃を使って八岐大蛇を退治するとされています。
桃の木の下で、または桃の実を使って大蛇を
撃退したとする説があります。
このように、桃はその神聖な力で英雄を助け、
邪悪な蛇を退治するのに一役買ったのです。
おまけ2:神饌(しんせん)とは?
神道の祭事や神事で重要な役割を果たす
「神饌」についてお話しします。
神饌とは、文字通り神に供える食事のことを指します。
神饌は、人々が神々への感謝の気持ちを表すため、
また神々からの恵みを願うために用意されます。
では、具体的にどのようなものが神饌として
供えられるのでしょうか?
神饌の種類とその意味
神饌にはさまざまな種類がありますが、
主なものとしては、白米、塩、水、酒、
魚、野菜、果物などがあります。
これらはいずれも自然の恵みであり、
人々の生活を支える基本的な食材です。
このことから、神饌は人々が日々の生活の中で
受ける自然の恵みに対する感謝の表現でもあると言えます。
白米の神饌:ライフラインを象徴
白米は日本人の主食であり、
生活を支えるライフラインです。
これが神饌として供えられることで、
人々が食べ物によって生きていること、
そしてそれが自然の恵みによるものである
ことを神々に示すことができます。
塩と水の神饌:清浄と純粋さの象徴
塩と水は神饌の中でも特別な位置を占めています。
これらは、清浄と純粋さを象徴し、
神々への敬意を示すために重要な役割を果たします。
特に塩は、邪気を払い、
場所を浄化する力があるとされています。
酒の神饌:交流と絆の象徴
酒は神々と人々との間のコミュニケーションを
促進する役割を果たします。
祭りや神事の際に酒を飲むことで、
神々との交流や絆を深めることができるとされています。
魚、野菜、果物の神饌:季節と豊穣の象徴
魚や野菜、果物は、季節の移り変わりと共に
異なるものが神饌として供えられます。
これらはその季節に収穫されるもので、
その年の豊穣を神々に感謝すると同時に、
来るべき季節の安全と豊穣を祈るために使われます。
まとめ: 神饌と人々の生活
以上のように、神饌は神々への敬意と感謝の気持ちを
表現するためのものであり、
また人々の生活や自然との関わりを示すものでもあります。
それぞれの神饌が持つ象徴性を理解することで、
神道の世界観や、人々が自然とどのように向き合って
きたかがより深く理解できるかもしれません。
神事における神饌の選び方や捧げ方は、
その神事が行われる地域や神社、
祭りの性質などによって大いに異なります。
大桃主のつぶやき
「古今東西の果物にまつわる神々を紹介」は
いかがだったでしょうか?
意外な神様が、意外な果物と関係があって、
驚きました。
ほかの、知られていない地域特有の文化・信仰も
気になってしまいますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事があなたの日常に新たな視点をもたらし、
より豊かな生活につながる一助となれば幸いです。
また、ご一緒にスピリチュアル散歩できましたら
うれしいです。